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するめいか(鯣烏賊)

北海道までのぼりました、旬到来です!

別名

イカの別名を「墨魚」と言います。ドイツでも「インク魚(もちろん和訳ですが)」というそうです。スルメ、マイカ、マツイカ、シマメイカ、チンチロ、チンチロイカ。

名前の由来

「ゆらゆらと浮いているイカを見て烏(からす)が食べようと海面に降りてくる。カラスがイカを捕らえようとした瞬間、逆にイカがカラスを食べてしまった」という中国の故事が烏賊名の由来。スルメイカという名の由来は、イカ類でもっとも多くスルメに使われることからか、あるいは墨を吐く群れ「スミムレ」から呼ばれているらしいのですが、定かではないようです。

主産地、分布

青森、北海道。

特徴

イカ類の「七変化」について。獲れたては透明ですが、20分後にはいったん白くなります。 この時にトロ箱に詰めてたり冷凍してしまうと、その白い色が定着してしまいます。 40分後には光沢と透明感のある茶褐色になります。また、冷蔵保管している時に氷があたるとそこの所は白くなってしまいます。 最近は輸送技術や冷凍技術の進歩で都会のスーパーでも光沢のある茶褐色のイカが売られていますが、 船上で茶褐色に固定させるのが流行しているのと、そのためのノウハウが定着してきたためでしょう。 冷蔵状態で半日から一日で鮮度が落ちてくると再び不透明な乳白色になり、 さらに一日ほどで今度は透明感の無い赤っぽい色になります。 また、胴に張りがあって膨らんでいるもの、真中がヘタっていないものが新鮮です。

まめ知識

イカとタコといえば墨を思い浮かべますが、両者の墨はまったく異質なのです。タコ墨はイメージ通り「煙幕」です。吐き出した墨はモウモウとした黒い煙となり、それに紛れ身を隠す、というのがタコ。ところがイカの場合は違います。吐き出した墨は自分と同じくらいの塊になって、しばらくは散りません。つまり、墨が自分の替え玉となって敵の目を欺くという訳です。敵から見ればまさに「イカサマ」ですよね。

栄養素、旨み成分

良質の高たんぱくで低カロリー。牛乳と同じくらい消化が良い。コレステロールの低下、正常血圧の維持、インスリンの分泌促進、肝臓の解毒作用の促進の働きのある「タウリン」は魚肉の2~3倍。ただし、痛風の引き金になるプリン体が多いので注意。
旨み成分はアミノ酸の「プロリン」で、醤油の旨みと塩分によって味が引き立ちます。アオリイカや剣先イカの旨み成分である「グリシン」がないために甘みはないのです。アデノシン三リン酸は、イノシン酸まで分解されずに、 中間過程のアデニル酸(アデノシン一リン酸)としてとどまります。魚類のように熟成によって旨み成分が増えるのではない事を示します。 だからイカは新鮮なほどおいしいのです。

選び方

吸盤がくっつく。黒っぽい赤色、肉厚。

食べ方

八王子のある鮨職人に聞いたところ昔はイカを生で出すことはなかったそうです。生で出し始めたのは現天皇のご成婚の頃で。それまで寿司屋の基本的なイカのネタは煮いかであったそうです。

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