鯣烏賊(するめいか)Squid

鯣烏賊(するめいか)Squid

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漁期と水揚場所

スルメイカは産卵場所・死に場所などが解明されておらず生態に謎が多い。

漁期と水揚場所としては年の出始めの九州物から始まり、日本海側は山口・島根・鳥取→兵庫→石川→新潟→山形・秋田→青森→北海道、太平洋側は青森、岩手の昼イカ→道南。年のはじめの九州物は見た目が真っ黒く、あとから出てくる日本海筋・太平洋筋の飴色のイカと種類が異なるように思う。九州物は身も薄く、食べても硬いので、基本的に仕入れない、売らない。北へあがっていく途中の春過ぎの小イカは身がやわらかくボイル・煮もの・イカ飯に合う。“バライカ” や “麦イカ” と呼ばれ、この時期ならではの季節商品。夏過ぎの良い時期になると身も厚くなりパンパンに張り、ワタ(肝)も大きくなる。そうなると旬ではないか。

西から餌を求め北上し、津軽海峡や北海道沖等を回遊し、産卵のため再び西へ移動。

三陸水揚のイカ

良い時期の三陸筋のスルメが一番美味しいと感じる 三陸は餌が違うのか・・ 美味しいのだが時間的、場所的な理由で名古屋・大阪の市場へ回されることが多く、築地にはなかなか入らない。

もし、入荷があった場合はおすすめです。

朝イカ・昼イカ

朝イカ

普通は朝イカ。夜中に漁に出てライト(集魚灯)で照らして獲る。水揚げは朝。水揚げ地が函館あたりだと翌日の築地に間に合うが、根室辺りの場合、中1日かかり、水揚の翌々日(あさって)に築地に並ぶ。航空便もあるが航空運賃がかかるため高値。朝イカは集魚灯を使う夜中の漁のため電気代もかかり、月夜になると獲れない。

昼イカ

青森中心に行っている。夜中でないとイカがいないという訳ではなく、深いところにはいる。集魚灯を使わないため、朝イカよりも漁にかかる経費は安い。日中、獲って夕方水揚げ。水揚げ後、産地から出荷され、翌朝の築地のセリには間に合う。築地は間に合うが、名古屋市場には間に合わないため翌日の売り分で名古屋・大阪に回す。スーパー(量販店)は“早出し”と呼ばれる、築地を午前2時・3時に出発する便で出荷する。昼イカは午前2時半から3時に築地に入る為、スーパーの早出しには間に合わない。翌日の“早出し”で出荷することになる。

種類ごとの違い

スルメイカをはじめ、ヤリイカ・シロイカは身が薄く、一方、モンゴウイカ・スミイカ・アオリは身が厚い食感が違い、時期により異なり、切り方でも異なる。煮たり、焼いたりといった調理でも変わる。シロイカはより細く切った方が甘みが出る。イカのなかでもスミイカが刺身でも焼いても揚げても柔らかく美味しいと思う。シロイカは地域によってはアカイカと呼ばれるがいずれもケンサキイカ。同じくアカイカやタルイカと呼ばれるソデイカの仲間もあり、名称が紛らわしい。

色の変化

関西以西の方は、魚に関して鮮度と歯ごたえを重視。白身でもコリコリ、プリプリを好む。東日本の方は歯ごたえについては関西ほどは求めず、魚によって熟成により旨味を引きだすことも知っている。イカについては鮮度が良いうちに食べた方が良いかと。上記のとおり、青森の昼漁イカは鮮度抜群。北海道は築地まで着くのに中1日要する。イカは同じロットながら箱詰の際に下になったものは色目がはげて白くなり鮮度が悪く見えてしまう。そのため、対面で皿盛りする際には皮目が黒いものを中央に、色目がとれたものを端に盛る箱詰は船上で行うが、雨天時や波をかぶってしまったりするとイカが白くなってしまう。鮮度の良いイカは丸くこんもりと身が張り、太くて高さがある。鮮度が落ちてくると平たくペタっと幅が広がっている(北海道のイカ)。定置網のイカは黒く(=赤茶色に)ならない。